売上高は19.7%減の€15億3,000万 (日本円にて約2,438億円)(2023年: €19億410万)
EBITDA (イービットディーエー。利払い・税引き・償却前利益) は€3億1,100 万から€ -1,600万€に減少
一時的な在庫の減損および人員削減費用が利益に大きく影響
2025年の収益予想は、売上が€15億~€16億5,000万、EBITDAが€7,000万から€1億1,000万に上る見込み
2025年3月5日 – SMA Solar Technology AG (SMA) は、2024年通期の監査前決算報告を発表しました。SMAグループの売上は、前年比19.7%減の€15億3,000万(2023年:€19億410万)。EBITDAは,€−1,600万*で前年の水準を大幅に下回りました (2023年:€3億1,100万)。これはEBITDAマージン−1.0% (2023年: 16.3%)に相当します。この度の不振の要因には、特にホームソリューション部門および産業用ソリューション (C&I) の売上減少による固定費の減額、コストの増加、在庫の減損、そして人員削減および変革プログラム関連の引当金が挙げられます。
グループのEBIT (イービット。利払い・税引き前利益)は、2023会計年度の€2億6,950万から−9,310万ユーロに減少しました。2024年のEBITマージンは−6.1%、2023年は14.2%でした。2024年通期のパワーコンディショナの出荷販売実績は19.5GWでした (2023年: 20.5GW)。
需要の低迷と販売代理店の在庫の増加により、ホームソリューション部門の売上は減少し、€1億7,030万(2023年:€5億8,020万)、産業用ソリューション(C&I)部門の売上は大きく減少し、€1億8,380万でした (2023年: €4億7,890万)。
ホームソリューション部門のEBITは売上高の減少、コストの増加、在庫の減損 (€4,460万)、資本化開発プロジェクト (€1,450万)、製造ライン (€420万)、購入引当金 (€1,020万) により、€−1億5,070万に悪化しました (2023年: €1億4,800万)。
*これには、elexon GmbHの株式売却による一時的利益1,900万€およびSMA Altenso GmbHによるバッテリーストレージプロジェクトの売却による数億€が含まれます。
産業用ソリューション部門のEBITは、売上高の減少、コストの増加、在庫の減損 (€4,950万)、資本化開発プロジェクト (€790万)、購入引当金 (€540万) により、€−1億6,430万に悪化しました (2023年: €2,270万)。
特別高圧連系・プロジェクトソリューション部門の売上高は、€11,75.8億と大幅に増加し (2023年: €8億4,500万)、EBITは€2億2,700万(2023年:€1億380万)を達成しました。この好調な業績の要因は、高い売上水準、固定費の削減、収益性の高い製品構成、SMA Altenso GmbHによるバッテリーストレージプロジェクトの販売です。在庫の減損 (€1,930万) は、EBITに悪影響を与えました。
受注残は、ホームソリューション部門と産業用ソリューション (C&I) 部門の厳しい状況により、€13億5,560万で、€前年の17億500万を下回りました。この金額のうち、€10億3,330万は製品事業によるものでした (2023年12月31日: €13億2,980 万)。
純利益は€−1億1,770万に減少し (2023年: €2億2,570万、一株当たりの利益はこれに準じて−3.39ユーロに減少しました (2023年: €6.50)。ネットキャッシュは€8,420万で、前年から大きく減少しました (2023年12月31日: €2億8,330万)。監査前の数字は、監査により一部変わることもあります。
再編・改革プログラム
SMAグループは、2024年9月よりコストベースの大幅な削減と企業の構造・経営の改善に取り組んできました。これには、2025年上半期にホームソリューション部門と産業用ソリューション (C&I) の2部門を統合し、新しく「ホーム・産業用ソリューション」部門を設立する意向が含まれています。新部門は既存の「特別高圧連系・プロジェクトソリューション」部門を補完することを目指しています。将来的には、強力に垂直統合され損益に対して全責任を負う2部門となります。さらに、企業戦略と活動を可能な限り効率化し、必要な統治を確保して2部門に運営の自由を与えるために、社の機能を合理化します。またSMAは成長の可能性が低い国から撤退します。ドイツでは2月初旬に自主退職プログラム (自主退職の条件) に関する労使協議会との交渉が成立し、実施されました。本プログラムはOlaf Heydenが主導しています。Olaf Heydenは2025年2月14日付で最高変革責任者 (CTrO) に任命され、最高執行責任者 (COO) としてオペレーション、人事、デジタル化の分野も担当します。
SMAのCEOであるJürgen Reinertのコメント
「特別高圧連系・プロジェクトソリューション部門の売上高および利益は好調でしたが、2024会計年度は全体的に厳しいものでした。ホーム・産業用ソリューション部門の業績は、市場の過剰生産能力およびホームソリューション部門と産業用ソリューション部門の需要減少によって大きく変化しました。市場環境の悪化を受けて2024年半ばからはコスト削減および売上拡大による対策を実施しました。2024年9月からは、これらの対策を補完し、総合的な再編・改革プログラムを実施しています。効率性を高めて世界をリードするシステム・ソリューションプロバイダーとしての戦略的焦点を維持するほか、2026年からは€1億5,000万から€2億削減する計画です。」
SMAのCFOであるBarbara Gregorのコメント
「グループ全体の再編・改革プログラムにより、当社は将来の収益性向上のための基盤を築いています。2025年度には実施された対策のプラスの効果が表れると見込んでいます。本年の上半期に、ホームソリューション部門と産業用ソリューション部門をホーム・産業用ソリューション (HBS) 部門に統合する予定です。運営面では、新しいHBS部門は今年度も安定した売上高を維持すると見込んでいます。本部門の利益は大幅に増加する見込みですが、損益分岐点にはまだ達しません。特別高圧連系・プロジェクトソリューション部門についてはわずかな売上高増を見込んでいます。コストの上昇と製品構成および地域構成の変更により、利益は前年をわずかに下回ると予想しています。 」
このような背景から、取締役会はSMAグループの売上高が€15億万から€16億5,000 万、EBITDAが€7,000万€から€1億1,000万になると見込んでいます。
追加情報
SMAは2025年3月27日に、監査済み連結財務諸表および2024年度の年次報告書を発表し、午前10:30からオンラインプレスカンファレンス、そして午後1:30からアナリストと投資家向けのカンファレンスコールでその内容を説明する予定です。
SMAについて
SMA グループは太陽光発電および蓄電システム技術で世界を牽引しており、未来の分散型再生可能エネルギー供給を目指し、現在の規格を制定しています。SMA製品ラインには、あらゆる電力クラスの太陽光発電および蓄電システム、インテリジェントなエネルギー管理システム、電気自動車の充電ソリューション、Power-to-Gasアプリケーション向けソリューションのための、効率的な太陽光発電パワコン、バッテリーインバータ、総合的システムソリューションが幅広く含まれています。他にも総合的サービスを行っているほか、デジタルエネルギーサービスを行っています。過去20年間に設置された約132GWの総出力を有するSMAパワーコンディショナは、年間7,000万トン超のCO2排出の削減に貢献しています。数々の賞を獲得したSMAの技術は、1,600以上の特許や実用新案によって保護されています。2008 年より、グループの親会社である SMA Solar Technology AG は、フランクフルト証券取引所の Prime Standard (S92)に上場し、SDAX指数に上場しています。
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